[原子力産業新聞] 2005年7月14日 第2291号 <1面>

[文科省] 原子力研究開発で委員会

 文部科学省科学技術・学術審議会の研究計画・評価分科会は8日、第16回会合を開催、原子力委員会が策定中の次期長期計画に盛り込まれる研究開発に関する各課題への具体策を検討するため、同分科会の下に「原子力分野の研究開発に関する委員会」を設置することを決定した。8月1日に第1回会合を開催、来年央には具体策を提示の予定。主査には田中知・東大大学院教授が就任する。

 新委員会は現在の「原子力分野の研究開発の評価に関する委員会」の審議事項に、研究開発計画の作成および推進に関する重要事項を加え発足する。主な審議事項は、@原子力分野の研究開発を通じた我が国の知識基盤・技術基盤の強化のあり方AFBRサイクル技術の研究開発の進め方B研究開発施設・設備の整備、利用促進のあり方C原子力人材の養成のあり方D国際協力の進め方――など。

 現在の委員会は研究開発の評価を中心としているため、原研やサイクル機構の委員はいないが、新委員会の委員はこれら機関からも選任。あわせてリスクコミュニケーションの専門家、ジャーナリストなども選任し、16名前後の委員を予定している。

 田中教授は経産省総合資源エネルギー調査会電気事業分科会・原子力部会の部会長も務める予定で、文科省と経産省が同一委員長のもとで次期長期計画に盛り込まれる各課題への具体策の検討を進める。


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