[原子力産業新聞] 2005年8月4日 第2294号 <2面>

[千代田テクノル] 近畿大学、韓国企業とJ.V.設立

 放射線安全分野の専門商社・千代田テクノル(東京都文京区、細田敏和社長)が、国内外で活発に事業を拡大している。国内では、昨年11月に放射能分析・放射性廃棄物処理等の製品開発で業務提携を行った化研(本社=茨城県水戸市、蓼沼克嘉社長)へ今年6月に資本参加、技術開発力の強化を図る。

 また、近畿大学との産学ジョイントベンチャー「ア・アトムテクノル近大」を5月に設立し、環境測定や放射能測定の事業と原子力・放射線利用の研究・開発を行う。

 一方、国外では韓国の個人線量測定サービス会社最大手であるソウル放射線サービス(河正雨社長)とのジョイントベンチャー「SRSテクノル」を5月に設立した。同社は、韓国市場において放射線計測機器、放射線資機材等の販売ならびにRI・放射線施設の技術サービスを行う。

 韓国の原子力産業は、これまで原子力発電に偏っていたが、韓国政府は、放射線利用分野の産業育成に国家予算を投入し「原子力発電と放射線利用の均衡発展」に政策転換している。成長著しい韓国の放射線利用分野において、放射線安全利用技術に裏付けられた健全な成長が望まれ、同社の経験と技術が活かされる。


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