[原子力産業新聞] 2005年8月4日 第2294号 <3面>

[文科省] ITER推進検討会が初会合

 文科省は9日、「ITER計画推進検討会」(座長=有馬朗人・日本科学技術振興財団会長)の初会合を開いた。本検討会は、@ITER計画の実施に関するわが国の対応のあり方A「幅広いアプローチ」の枠組みで行う候補プロジェクトの内容と仕様の具体化――について審議する。構成員は、高村秀一・名古屋大院教授、田中知・東大院教授、松田慎三郎・原研理事、本島修・自然科学研究機構核融合科学研究所長。

 幅広いアプローチの候補プロジェクトには、ITERと高速ネットワーク回線で直結する「遠隔実験センター」、「計算機シミュレーションセンター」の他、「デモ炉の国際設計活動センター」、「サテライトトカマク装置」が上げられている。

 今後の検討に当たって、「人材を継続的に育成し世界をリードしていく必要」(松田理事)、「大学研究機関として学術面で連携・協力していく必要」(本島所長)といった意見があった。

 本検討会は、幅広いアプローチの候補プロジェクトに関連する専門家を招いて検討を行い、9月中旬を目途に、実施すべきプロジェクトとその内容等についてとりまとめる。


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