[原子力産業新聞] 2005年8月4日 第2294号 <3面>

[IAEA] ウィーン国際センター 原爆投下60周年で記念式典開く

 広島と長崎への原爆投下60周年を記念して、国際原子力機関(IAEA)本部のあるウィーン国際センター(VIC)では5日、エルバラダイIAEA事務局長も出席して記念式典が開かれた。

 VICには、1996年に日本から贈られた「平和の鐘」が設置されている。寺の鐘をかたどったこの鐘の前で開かれた記念式典で、エルバラダイ事務局長は、「このような惨事を二度と起こさないためには、すべての核兵器をなすくことが必要だ」と述べ、核廃絶を訴えた。

 同氏は、「広島と長崎への原爆投下は、なぜ核兵器の拡散と使用を防がなければならないか、なぜ核軍縮によって核兵器の無い世界を目指さなければならないかを、常に思い出させてくれる。これは、人類が地球という惑星の上で生き残るために、最も重要なことだ」と述べた。


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