[原子力産業新聞] 2005年8月4日 第2294号 <3面>

[米] 台湾原子力施設をピアレビュー NRCと原子力委

 米原子力規制委員会(NRC)と台湾原子力委員会は、両機関の合意の一環として、台湾原子力委が作成した原子力安全報告書のピアレビューを完了した。

 2005年6月、米ワシントンのNRC本部で開催された米・台ピアレビュー会議は、2003年12月の二国間年次協力会議での両者の合意に基づくもの。

 ピアレビュー会議では、独立規制機関の重要性、リスク情報を活用した意思決定の増加に伴う規制枠組みの確立と維持などの問題を取り上げた。

 台湾は、国際原子力機関(IAEA)に加盟しておらず、IAEAピアレビューに参加できない。しかし、台湾原子力委は独自に、IAEAガイドラインに従って原子力安全報告書を作成。報告書草案では、台湾のすべての原子力関連機関がレビューを行い、2004年9月に完成した。

 「原子力安全に国境はない。台湾をはじめ、原子力発電所を運転するすべての国は、国際的な原子力安全を維持するために、原子力安全条約に基づくIAEAピアレビュー会議への参加を求められるべきだ」と台湾原子力委は述べている。


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