[原子力産業新聞] 2005年12月1日 第2310号 <3面>

[原産] 広島で日台安全セミナー 平和記念資料館等も訪問

 日本原子力産業会議は、11月15、16日の両日、広島市の広島プリンスホテルで、「第20回日台原子力安全セミナー」を開催、台湾側から31名の代表団、日本側から約70名が参加した。

 このセミナーは、原産が台湾電力、原子能委員会等との共催で1986年から開いているもの。日本側では山下隆・中国電力副社長を委員長とする準備委員会を設置、プログラム内容等の検討を行ってきた。

 今回のセミナーでは、藤家洋一・前原子力委員長などによる特別講演、「原子力発電所の建設、運転、保守管理」、「放射性廃棄物および使用済み燃料管理」、「放射線防護と緊急時対応」の各セッションが開かれた。今年が広島被爆60周年にあたるため、平和記念公園、平和記念資料館等にも訪問(=写真)。また台湾一行は、島根原子力発電所や、中電病院のPETの見学も行った。

 広島平和記念資料館には台湾側全員が見学。ほとんどが初めての訪問で、強い印象を受けた様子だった。蔡英久団長(台湾電力副総経理)は、「心が痛んだ。原子力は平和利用に徹しなければいけないとの思いを改めて認識した」と同セミナーで感想を述べた。


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