[原子力産業新聞] 2005年12月8日 第2311号 <1面>

[東北電力] 東通1号機が8日に営業運転開始 54基目、青森初の原子力

 東北電力が建設を進める東通原子力発電所1号機(BWR、110kW=写真)が8日午前10時12分、経済産業省の総合負荷試験に合格し、営業運転を開始した。同1号機が営業運転を開始したことにより、運転中としては国内で54基目の、また青森県初の原子力発電所が誕生したこととなる。なお全くの新規立地点における営業運転の開始は、北陸電力・志賀原子力発電所1号機(1993年7月30日運開)以来、約12年半ぶりのこと。

 東通1号機は、1996年4月に第一次公開ヒアリングを開催後、同年7月の第133回電源開発調整審議会承認、翌97年11月の第2次公開ヒアリング開催を経て、98年12月に着工している。

 昨年12月に試運転を開始。今年1月の初臨界達成・3月9日の初併入を順調に行った後からは、電気出力を20%、50%、75%、100%と段階的に上げながら、各出力段階で設備の性能・健全性を確認する試験が進められるなど、今年6月に発生した主蒸気隔離弁が動かなくなるトラブルにより、10月の予定だった運転開始が2か月程度ずれ込むハプニングはあったものの、建設は概ね順調に進んでいた。


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