[原子力産業新聞] 2005年12月15日 第2312号 <3面>

[IAEA] オスロでノーベル平和賞授賞式 IAEAを代表し天野大使

 10日午後、ノルウェーの首都オスロの市庁舎で、2005年ノーベル平和賞の授賞式が行われ、国際原子力機関(IAEA)とエルバラダイ事務局長に、賞状(=写真)と金メダルがそれぞれ授与された。天野之弥IAEA理事会議長(ウィーン国際機関代表部大使)がIAEAを代表し受け取った。

 エルバラダイ事務局長は受賞後の記念演説の中で、世界を「国境のない脅威」が襲っているとし、伝統的な国家概念に基づく安全保障が時代遅れになりつつあると警告した。この背景には貧困の拡大があるとし、「ここに1000人の人々がいるとすると、200人は裕福な国の人々で世界の資源の80%を消費する。一方、400人の貧しい人々は、一日2ドル以下の収入で暮らしている」と指摘。このような生活環境の差が、機会の不均等と希望の喪失につながり、ひいては内戦、組織犯罪、様々な過激主義の温床になっていると述べた。エルバラダイ事務局長は、IAEAの理念を「アトムズ・フォー・ピース」とし、IAEAが原子力利用の拡大と同時に、原子力安全とセキュリティを強化していることを強調した。(エルバラダイ氏の記念演説全文は一月十二日号から連載の予定)


Copyright (C) 2005 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.