[原子力産業新聞] 2006年1月26日 第2316号 <2面>

[東北電力] 女川原子力発電所 3号機も耐震安全性問題なし 経産省に報告書

 東北電力は20日、経済産業省に女川原子力発電所3号機(BWR、82.5万kW)の耐震安全性について、想定宮城沖地震動や安全確認地震動に対しても安全が確保できるとの評価報告書を提出した。

 3号機も昨年11月に報告した2号機と同様、今回の地震に対する耐震安全性の詳細評価に加え、@近い将来高い確率で発生が予想される想定宮城県沖地震による地震動A限界的なプレート境界地震および最大規模のスラブ内地震を踏まえた地震動(安全確認地震動)──により評価を実施した。

 今回の地震に対する詳細評価では、せん断変形角が壁のひび割れの発生する変形角以下であり、機器についても基準地震動S1に対する許容値以下で弾性範囲にあることを確認。同じく想定宮城沖地震AおよびBと安全確認地震動を用いた地震応答解析でも、建物、機器ともに同様に耐震安全性の確保を確認した。

 同社では引続き女川1号機についても評価を進め報告する予定。

 一方、原子力安全・保安院は3号機の報告書の妥当性について、2号機の耐震安全性評価に係わる耐震・構造設計小委員会の検討結果を踏まえつつ、耐震安全性計算結果の原子力安全基盤機構へのクロスチェック解析依頼など、慎重に評価するとしている。


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