[原子力産業新聞] 2006年2月2日 第2317号 <1面>

[原子力委食品照射専門部会] 第2回部会開催 経緯など検証

 原子力委員会の食品照射専門部会(部会長=多田幹郎・岡山大学院教授)は1月25日、第2回会合を開催、事務局がまとめた我が国の食品照射研究の経緯と現状、他の処理技術との比較、照射に係る条件などの内容について検討した。

 現状と経緯では、同委員会が67年に食品照射研究開発基本計画を策定、ばれいしょ、玉葱、米、小麦、ウインナソーセージ、水産ねり製品、みかんの7品目の研究を進め、全ての健全性評価で照射影響は無いとの研究結果が出されたことなどを報告。他の処理技術との比較では、98年の国際食品照射諮問グループ(ICGFI)によるガス薫蒸処理/化学処理、雰囲気制御などとの検討結果を紹介。臭化メチルの代替薬剤に挙げられるホスフィン類は、耐性生物が出現する可能性などが指摘された。

 照射条件では、EUやオーストラリア・ニュージーランドの基本的条件とともに各国の品目別の最高平均総吸収線量などを報告。また碧海酉癸委員がウイメンズ・エナジー・ネットワークが実施した「くらしと放射線」のアンケート結果について紹介した。


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