[原子力産業新聞] 2006年2月2日 第2317号 <4面>

[運転速報] 1月利用率は71.6%へ1.2ポイント下降 女川2号機が運転を再開

 日本原子力産業会議の調べによると、国内原子力発電所の06年1月の平均設備利用率は71.6%、同時間稼働率は70.3%で、いずれも前月より若干の下降を見たものの、厳寒期の電力需要に応えるべく堅調な運転状況を保っている。

 また、8月の地震による影響で停止していた東北電力の女川発電所3基のうち、2号機が19日に発電を再開したほか、日本原子力発電の敦賀1号機も第30回定期検査により停止していたが年明け早々に運転再開した。これらBWRプラントの戦列復帰と昨年12月中旬以降のPWRプラントの定検入り(北海道電力泊1号機など3基)により、両者利用率の差が前月の14.9ポイントから8.1ポイントとなり、BWRが追い上げてきている。

 1月の全原子力発電所の総発電電力量は257億3万2000kWh、各プラントの稼働状況は図表の通りである。設備利用率については、計34基の発電炉で100%以上に達しており、最高は関西電力の高浜2号機に記録した105.2%で、同機はこれで月ごとの数値としては11か月連続して首位となった。以下、同1号機の104.3%、九州電力玄海2号機の103.8%がこれに次いでいる。

 昨年1月に営業運転を開始した中部電力の浜岡5号機(=写真)が初の定検入りに伴い、16日に停止した。なお、同1、2号機は、現在実施中の定検で炉心シュラウド取替工事と耐震裕度向上工事を実施するが、共用排気筒建て替えに伴う屋外施設の改造設計が必要なことから、工事着手が遅れ、停止期間が11年3月までとなる見通しだ。


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