[原子力産業新聞] 2006年2月9日 第2318号 <1面>

[エネ調原子力部会] FBR実証炉の官民分担固まる 民間は「軽水炉相当」分を負担

 経済産業省は3日午後、都内で総合資源エネルギー調査会・電気事業分科会の元に設けられた原子力部会(部会長=田中知・東大院教授)第7回会合を開催。FBR実証炉(「ポストもんじゅ」)の建設について、「軽水炉発電相当のコストとリスクは、民間事業者が負担することを原則」とし、それを超えるコストとリスクについては、「国が相当程度の負担をする」の原則を固めた。

 FBRの実証炉の実施主体については、「民間事業者が実質的に運営することが適当」としながらも、「国が相当程度関与することが必要な場合も想定され得る」として、国の関与を前面に押し出した形とした。

 しかし具体的な官民負担については、日本原子力研究開発機構が進めている「FBRサイクル実用化戦略調査研究」により、実証プロセスのステップと施設が明らかになった段階で、「各ステップや施設のリスクに応じて」具体的な官民分担を決定するとした。

 第二再処理工場については、FBR実証炉導入の時期によって異なるものの、FBR燃料を再処理する場合にはFBRサイクルの一部となるため、「官民役割分担と密接な関係」があるとして、第二再処理工場への国の関与の可能性を強く示唆。具体的には2010年以降に行うとされている検討の中で「具体的な官民役割分担を決定する」とした。

 開発体制や官民の技術移転に関して委員からは、「研究開発と実用化では担当官庁が異なり、すり合わせが心配。国を挙げて行う体制が必要」(井川、神津、児嶋委員)、「国が十分な予算を取って開発を進めることが重要」(井川、神津、児嶋、末次、河野委員)、「研究開発から実証への技術移転は現在『バトンタッチ方式』だが、現実的には問題がある」(殿塚委員)などの意見が出された。

 今後の技術開発については、「実用化に向けてクリティカルな技術開発ポイントが10くらいあり、これらがクリアできないと、その次の話にならない」(山名委員)、「自前で行わなければいけない技術開発と、仏などとの国際協力で技術導入するものとの仕切が必要」(杉江委員)、「公募型研究はFBRのような国の戦略的研究にはなじまない」(児嶋、木元、秋元委員)などの意見が出された。


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