[原子力産業新聞] 2006年2月9日 第2318号 <2面>

[エネ調検討会] 保安活動の現状と課題で議論

 総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会の検査の在り方に関する検討会は1月26日、再開後3回目の会合を開催、原子力発電所の保安活動の現状と課題について議論した。

 保安院は現在の保安活動管理に関して、規制当局の検査が有効に機能しているか、正確な評価のため改善すべき点はないか、などの問題意識を提示。今後、@保安調査の法的位置付けを含め原子力保安検査官の活動の在り方A安全確保水準(パフォーマンス)評価、定量的リスク評価、軽微なトラブルから得られる教訓を活用した検査手法の高度化――などの検討が必要とした。リスク情報活用の検討の必要性も示した。

 一方、電気事業連合会は、事業者の自立的な活動を促進するような検査を期待するとし、海外の事例や日本原子力技術協会の評価等も踏まえて更に保安レベルの向上に努めるとともに、指標(PI)の導入やリスク情報の活用など、より科学的・合理的な活動の実施方針を説明。併せて国の評価は事業者の保安活動全般で行われ、その評価結果の分かり易い説明が重要と指摘した。

 委員からは原子力保安検査官が現場でどのように受け入れられているか、との質問とともに、保安検査の頻度の最適化を検討すべきなどの意見が出された。


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