[原子力産業新聞] 2006年2月23日 第2320号 <1面>

[青森県] 三村知事がプル利用計画確認 電事連、近藤委員長、小平長官訪問

 青森県の三村申吾知事と六ヶ所村の古川健治村長は17日、電気事業連合会を訪ね(=写真)、電力各社と日本原燃の社長団に対し、プルトニウム利用計画への取組みを確認した。勝俣恒久電事連会長は、県の期待と信頼を裏切らぬよう、同計画の遂行に全力を傾注すると約束。三村知事らは同日、近藤駿介原子力委員長と小平信因資源エネルギー庁長官も訪ね、国の取組みを確認した。

 三村知事らは、プルトニウム利用の透明性の重要性を強調した。勝俣会長は原子燃料サイクルを確立し、我が国エネルギーセキュリティーの確保に向け、全身全霊で取組む姿勢を表明。10年度までに16〜18基でプルサーマルを実施する計画は各社の最重要課題であり、不退転の覚悟で取り組む考えを示した。また、東京電力も3〜4基でのプルサーマル実現に向け、誠意を尽くし、地元の理解を得ていくと述べた。

 一方、近藤委員長に対しては、原子力委員会として電力の計画に対する取組みを見極めて欲しいと要請、同委員長は注視すると応じた。小平長官には政府一体によるプルサーマルの着実な推進を求めた。

 六ヶ所再処理工場のアクティブ試験を巡っては、20日までに、原子力安全・保安院と原子力安全委員会が「妥当」と判断。安全協定に係わる青森県の動きも活発化しており、電事連などへの訪問もこの一環。16日には議会に安全協定案を提示、22日に議会全員協議会を開催した。

 25日から27日までは県内6か所で県民への説明会も開催、同試験計画、ウラン試験結果、トラブル事例などを説明する。


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