[原子力産業新聞] 2006年2月23日 第2320号 <1面>

[原子力機構] MOX量産用の焼結設備を開発 原子力機構・東海で

 日本原子力研究開発機構はこのほど、国産技術でFBR用MOX燃料の量産に適する連続焼結設備を開発し、東海研究開発センター核燃料サイクル工学研究所プルトニウム燃料技術開発センター内で試運転を開始した。

 この設備は脱脂炉、焼結炉、ペレット搬送装置などで構成。MOX粉末を加圧成型した成型体(グリーンペレット)を焼結皿に並べた後、脱脂炉によりMOX粉末調整時に添加した成型潤滑剤等をペレットから除去、焼成炉により約1700度Cでセラミック状に焼き固める。

 定期保守、ヒーター交換などを通常のグローブ作業で行えるよう焼結炉本体上部にグローブボックスを取付けるとともに、ペレットの設備への搬入・搬出を1つのグローブボックスで行えるよう合理化した。これらにより、従来設備と比較し、ヒーター交換等に要する期間を約4分の1、費用を約10分の1、放射性廃棄物発生量を約10分の1に削減できるという。

 今後、試運転により性能を確認した後、「常陽」および「もんじゅ」の燃料製造設備として供用する。


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