[原子力産業新聞] 2006年3月9日 第2322号 <2面>

[三菱重工業] ジャカルタで原子力セミナー開催 エネルギー鉱物資源省と共同で

 三菱重工業は2月23日、インドネシアのジャカルタで同国のエネルギー鉱物資源省と共同により、「原子力エネルギーに関するセミナー」を開催した(=写真)。

 インドネシアの政府原子力関係者やNGOなどから約150名が参加。三菱重工からは浦谷良美・常務執行役原子力事業部長ら、エネルギー鉱物資源省からはヨゴ・プラトモ電源開発総局長らが出席した。

 はじめに同社が長期的エネルギー供給のための原子力の役割について説明、インドネシア側からはエネルギー鉱物資源省が同国のエネルギー政策、原子力庁が原子力導入の準備状況、原子力規制庁が規制について講演した。このほか同社などが原子力発電所の基本的特性、同安全性、原子力に対する日本のパブリック・アクセプタンス活動など、国際協力銀行が同国の電力事業におけるファイナンスについて説明した。

 インドネシアは80年代末に原子力発電の導入を計画。当初は03年運転開始を目指し、精力的な取り組みを行ったが、97年の経済・通貨危機などにより停滞。しかし、今年1月末にユドヨノ大統領が国家エネルギー政策の大統領令で、原子力発電導入の可能性を打ち出し、今後の動向が注目されている。

 同社はこれまでも20年近く、共同セミナーを開催、同国と原子力導入を目指すための関係を築いてきているが、今後もサポート活動に取り組むとともに、ベトナムやタイなどでも積極的な営業活動を展開する方針を打ち出す。


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