[原子力産業新聞] 2006年4月13日 第2327号 <2面>

「不可抗力なもの怖い」 放射線は17件中11位 WENがアンケート

 エネルギー関連の団体や企業の広報活動などに携わっている女性たちで構成するウイメンズ・エナジー・ネットワーク(略称WEN、浅田浄江代表)はこのほど、「くらしと放射線」についての第2回目アンケート調査結果を取りまとめた。

 対象は@18歳以上・69歳までの女性A付近に原子力施設を持たない地域・都会(電気の消費地)に在住B放射線の専門知識を持たない一般市民C前回調査(01年12月)に回答していない人――の4条件で、会員を通じて調査票を配布する方法を採った。実施期間は05年9月。調査票の配布数は983件で回収数は833件、回収率は約85%。

 今回は、放射線に対するイメージ、日常的に見聞きする「リスクに関わる言葉」に対するイメージ、怖さを感じる理由、放射線に関する用語や知識についての評価、医療に関わる放射線をどう感じているのかなどについて分析を行った。

 「放射線」という言葉を見たり聞いたりしたとき、怖いというイメージをもつかどうか、その程度を4段階で聞いた。怖いというイメージを持つ人は「そう思う」「ややそう思う」を合わせて約80%。第1回調査時でも同様に約80%だった。

 日常的に見聞きする16個の「リスクに関わる言葉」について、見たり聞いたりしたときに怖いというイメージを持つ程度を4段階で聞いた。「そう思う」「ややそう思う」と答えた人の割合の高い順では、「テロ」「地震」「ダイオキシン」「アスベスト」「銃・刃物」は95%以上の人が怖いイメージを持っており、続いて食品関係の「BSE(狂牛病)」「農薬」「食中毒」が約90%、「食品添加物」は83%を占めている。

 「飛行機」は60%、最も少ないのは自動車と最先端医療で30%台であった。全部で17個の言葉のうち「放射線」は11位であった(=図)。

 日常生活の中で何かを怖いと感じる場合、その理由を聞いたところ、「自分の力で防いだりすることができないから」を挙げた人が約81%と最も多く、次いで「健康に影響があるかも知れない」が74%、「被害の規模が大きそうだから」「被害の報道をよく見聞きするから」と被害関連を理由に挙げた人は各67%、64%であった。

 同報告書についての問い合わせはWEN事務局(電話03−5651−1578、火・木曜日のみ)まで。


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