[原子力産業新聞] 2006年4月28日 第2329号 <2面>

8月にはMOX粉末 原燃 順調に進む再処理試験

日本原燃の兒島伊佐美社長は青森市内で24日、実使用済み燃料を使った再処理のアクティブ試験を先月31日に開始してから初めての定例記者会見に臨み、試験の概要説明を行った。

説明では、4月8日までに計8体の使用済み燃料をせん断・溶解処理し、各機器の運転性能や放出放射能量等のデータを取得した。放射能を管理放出している主排気筒(煙突)のガスモニタの測定値は、一時的な上昇は見られたものの、敷地周辺の空間放射線量率には有意な変動はなかった。

16日からは、溶解液をウラン、プルトニウム、核分裂生成物などに分離する建屋に移送し、18日からはさらに別棟でウラン溶液とプルトニウム溶液を精製する工程の確認を開始した。27日からはさらに10体の使用済み燃料のせん断を開始する予定で、ウランを粉末にまでするウラン脱硝の開始は7月以降、ウラン・プルトニウム混合脱硝でMOX粉末にする工程は8月以降に予定されている。


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