[原子力産業新聞] 2006年5月18日 第2331号 <1面>

個別炉の保全に移行 検査の在り方検討会 新規制制度の大枠示す

総合資源エネルギー調査会の「検査の在り方に関する検討会」(委員長=班目春樹東京大学教授)は16日、原子力発電所検査制度見直しのイメージを提示した。個々のプラントに着目し、それぞれの特性を踏まえた検査体制を構築、運転計画に応じた運転中・停止中を一貫したきめ細かい検査へ転換していくことがポイント。

原子力安全・保安院では、08年度実施を目途に規格・基準等の整備など、諸制度見直しの準備を進める。

会合では、保守管理と保安活動管理に関する専門的・技術的な検討課題についての2ワーキンググループの議論をまとめ、具体的検査フローのイメージを示した。それによると、事業者が施設保安規定からプラント個別の保全計画、点検計画等を総括した「保全プログラム」を策定、規制当局がこの妥当性を事前に確認する。また定期検査、年4回の保安検査等を見直し、停止中・運転中を問わず、安全上重要な事業者の活動に着目し、確実に担保する検査を充実・強化していくほか、安全実績指標を導入してプラントの保安レベルを定量的に確認するなど、プラント評価についても盛り込んだ。

委員からは、検査制度見直しと長期サイクル運転の関係について意見があったが、保安院は事業者の策定する保全プログラムに対して国は厳しく審査していくとして、新たな検査制度にあっても予防保全が基本という考えを強調した。

また、全国原子力発電所所在市町村協議会長で敦賀市長の河瀬委員(当日欠席)は、安全・安定運転に向けた万全な検査体制の確立、立地地域への十分な説明などを書面で要望した。


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