[原子力産業新聞] 2006年5月25日 第2332号 <2面>

厚労省 「資料なく判断しかねる」 原子力委の食品照射部会で釈明 香辛料の照射申請で

原子力委員会の食品照射専門部会は16日、第6回会合を開催、厚生労働省から食品衛生法における食品照射の取扱いに対する説明を受けた。

この中で厚労省は2000年の全日本スパイス協会による香辛料への照射許可要請について、省内に当時の検討資料がなく同要請の現在の扱いについては判断しかねる、と説明した。

会合には厚労省から食品安全部基準審査課の枝元真徹課長補佐などが出席。輸入食品の監視体制、表示の実態などとともに香辛料の経緯を説明した。同協会の要請に先立って、複数の消費者団体からこれを受理しないよう要請があり、「コンセンサスが得られておらず、当時議論を続けることは適切ではないと判断したと考えられる」とした。

委員からは、現在でも要請は生きていると考えられるかとの質問が出されたが、「省内に当時の検討資料が残っておらず、殺したということではないが、生きているとも言えない」と述べた。


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