[原子力産業新聞] 2006年6月1日 第2333号 <2面>

現場の安全取組みを披露 原子力エネ安全月間

民間を中心に推進する「原子力エネルギー安全月間」活動の一環として5月18日、都内のホテルで、実務功労者表彰に続き、発表会が行われ現場における安全確保の取組事例が紹介された。

冒頭、広瀬研吉・経済産業省原子力安全・保安院長(=写真)は、原子力の安全確保に際して、経営トップのマネジメントに加え、現場の意識高揚が不可欠とし、今回の事業者の積極的な取組事例が波及効果を生むことを期待した。

林直義・四国電力伊方発電所品質保証グループリーダーは、関連会社一体の自立した保修体制の構築とともに、マイプラント意識の高揚を目指す「伊方ネット」活動、挨拶運動、ヒューマンエラー撲滅パトロール、地元との訪問対話、地域行事への参加を通じて、予防保全の徹底のみならず、積極的な情報公開、安全文化醸成に努めていることを紹介した。

プラントメーカーの立場から、鈴木正寿・日立製作所原子力製造部主任技師は、志賀2号機建設を振り返り、工程初期段階で災害が続いたことに危機感を覚え、安全パトロール、危険体感による「先取り安全活動」、風通しの良い現場作り、働きやすい環境作りなど、安全確保に向けた取組を「工夫し愚直に実践した」ことを披露した。


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