[原子力産業新聞] 2006年6月1日 第2333号 <3面>

― ロシア ―2007年に原子力2基着工 レニングラードのリプレースで

ロシア連邦原子力庁のキリエンコ長官はこのほど、レニングラード原子力発電所(=写真、VVER、100万kW・4基)をリプレースするため、2007年から、2基の原子力発電所を建設する計画を発表した。また、レニングラード周辺地域の電力需要の拡大を見込み、さらに4基を建設し、合計6基を増設する可能性も示した。

ロシアでは現在、31基の原子力発電所が運転中だが、うち6割が老朽化しているといわれており、既存の原子炉のリプレースが緊急の課題となっている。レニングラード発電所は、チェルノブイリ発電所と同型のRBMK1000型炉(出力100万kW)4基で構成されており、2019〜2026年に閉鎖される予定だ。新規炉の建設サイトは、既存のレニングラード発電所に隣接した、技術研究所(NITI)サイト内。炉型は改良型のVVER1000+を採用する。ロシア連邦原子力庁はすでに、準備作業の開始をレニングラード州知事に申し入れている。

同長官は今年2月、「エネルギー・セキュリティの観点から、2030年までに総発電電力量に占める原子力の割合を25%まで高めるため、原子力発電所40基の新設が必要」と述べ、エンジニアリング部門を強化する意向を示していた。


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