[原子力産業新聞] 2006年6月15日 第2335号 <4面>

伊方発電所は平常運転 震度5弱 12日大分県中部地震

12日午前5時1分ごろ大分県中部を震央とする地震が発生したが、海を挟んだ四国の伊方発電所(=写真)ではプラントの運転に影響を与えるような異常は確認されず、平常運転を継続している。

震源の深さは146kmと比較的深く、地震の規模(マグニチュード)は6.2。大分県佐伯市、愛媛県伊方町、八幡浜市、西予市、広島県呉市などで震度5弱を観測したほか、九州、四国、中国地方の広い範囲で揺れを感じた。

震央から直線距離で約100km離れている四国電力の伊方発電所は、2号機のみが通常運転中で、1号機は原子炉停止中、3号機は定期検査中だった。1号機では22ガル、2号機で21ガル、3号機で24ガルを観測した。

その後、設備の詳細な巡視点検の結果、1号機の原子炉内の制御棒の位置を示している中央制御室内にある制御棒位置指示計の停止用制御棒位置の指示値が、揺らいでいるのが確認された。点検の結果、信号検出回路の入出力を切り替えるスイッチを操作したところ、指示値が正常に復帰した。

何らかの原因により、同回路内で接触不良が生じ、その後のスイッチ操作により、この一時的に生じた接触不良が解消したものと推定し、念のため部品を交換し、指示値は正常に復帰した。


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