[原子力産業新聞] 2006年7月6日 第2338号 <3面>

米国 濃縮施設に初のCOL発給 2008年操業開始

米原子力規制委員会(NRC)は6月23日、ルイジアナ・エナジー・サービシーズ社(LES)の計画する新規濃縮施設に対する環境・安全に関する全レビューを終了し、建設・運転一体認可(COL)を発給した。米国で商業規模の原子力施設が認可されるのは30年ぶりで、COLが発給されたのは今回が初めて。

LES社は、ウレンコ社を筆頭に、英原子燃料会社、オランダ・UCN社、ドイツの電力2社が出資する合弁会社。2003年12月、NRCにウレンコ社の遠心分離法ウラン濃縮技術を使ったナショナル・エンリッチメント・ファシリティー(NEF、濃縮能力3,000トンSWU/年、総工費15億ドルのニューメキシコ州ユーニスへの建設・運転認可を申請していた。

NEFは米国初となる遠心分離施設で、今年8月に着工し、2008年に部分操業を開始、2013年にフル操業の開始を予定している。

すでに米国内電力会社への燃料供給契約を結んでおり、締結された契約総額は30億ドル超。ライバルとなるUSEC社のパイクトン濃縮施設(オハイオ州)も同じく遠心分離法を採用するが、まだ今年5月に、NRCの環境影響評価を通過した段階である。


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