[原子力産業新聞] 2006年7月13日 第2339号 <1面>

原子力安全・保安部会 検査制度改善の報告書了承 来週からパブコメに

総合資源エネルギー調査会の原子力安全・保安部会は6日、第22回会合を開催し、検査の在り方に関する検討会が取りまとめた報告書案「原子力発電施設に対する検査制度の改善」を了承した。保安院は来週からパブリックコメントの募集を開始する。

報告書案は現制度の課題と新制度の考え方を示す。新制度の実施時期は08年度を目途とし、今後速やかに「保全プログラム」の策定、安全確保上の重要行為の特定などに必要な規格・基準、ガイドラインなどの整備を行うべきとしている。

新制度は、@「保全プログラム」に基づく保全活動に対する検査A安全確保上重要な行為に着目した検査――の実施を中核とする。個々の事業者がプラント毎の運転実績や運転データを踏まえて策定する同プログラムについて、国はその妥当性をあらかじめ確認する制度を導入。同プログラムには機器・系統毎に管理指標を定め、これを維持するための点検方法や点検頻度などの記載とともに、高経年化技術評価や定期安全レビューとの連動を求める。原子炉停止間隔も同プログラムの基本的事項の1つとして、国が確認する。事業者は点検周期毎に「保全計画」を見直すが、同計画も次の原子炉停止までに申請、国が妥当性を確認する。現行の定期安全管理審査は、この「保全計画」確認に整理統合される。


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