[原子力産業新聞] 2006年7月13日 第2339号 <4面>

IVR副作用を解析へ 放医研が研究着手

放射線医学総合研究所はこのほど、千代田テクノルなどの協力により開発したIVR用頭頸部被ばく線量計を用いて、IVRの副作用データを解析する研究に着手した。

IVR(インターベンショナル・ラジオロジー)はX線透視画像を見ながら、カテーテルなどを治療部に近づけて行う治療技術。頭頸部ではほとんどで血管塞栓術や血管拡張術を行うが、X線透視時間が長引くと脱毛や潰瘍など放射線障害を招くケースがある。

今回、開発したIVR用頭頸部被ばく線量計は皮膚に密着する素材に1cm角の線量計チップを50個以上取付けたもの。照射を終えた線量計をそのまま千代田テクノルに返送すると、頭頸部各部の皮膚透過線量が線量分布図としてカルテ保存用シートに印刷され、通知される。患者の線量データはデータベース化されており、必要に応じて過去の積算線量分布図を表示し通知できる。

放医研では、東京の虎ノ門病院の脳神経血管内治療科と共同で同線量計の開発を進めてきたが、このほどシステム全体の実用化に目途をつけ、同病院における臨床試験を申請した。今後実際の照射線量と発生する有害事象の関係を追跡調査し、医療従事者に提言する。


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