[原子力産業新聞] 2006年7月20日 第2340号 <1面>

GIF ロシア・中国が参加へ 政策グループが可決

米エネルギー省(DOE)は13日、第4世代原子力システムの研究開発に関する国際フォーラム(GIF)にロシアと中国が参加する見込みであると発表した。

GIF政策グループ会合において全会一致で両国の参加を可決した。DOEのスパージョン・原子力担当次官補は、この発表に際し、「両国の正式加盟は今年11月までに決まると予想される。次世代原子炉開発に全世界が協力する中、両国がGIFにかなりの技術的貢献を果たすことは喜ばしい。電力需要の世界的な急激な拡大の中で、原子力の重要性は益々高まっている」と述べた。

第4世代原子力システムの2030年までの実用化を目指すGIFの参加国はこれまで日本、米国、仏国、英国、カナダ、スイス、韓国、南アフリカ、ブラジル、アルゼンチン、ユーラトムの10か国と1機関だった。

GIFにおける実用化候補はナトリウム冷却高速炉、超高温ガス炉、ガス冷却高速炉、溶融塩炉、超臨界圧水冷却炉、鉛冷却高速炉の六種類。このうち最も検討が進んでいるナトリウム冷却高速炉に関しては今年2月、福井県福井市で開催された政策グループ会合で、システム取決めが調印されている。

なお、同政策グループは、新委員長に、仏原子力庁のJ.ブシャール副長官を選任した。米国のS.ジョンソン・DOE原子力担当次官補代理の後任となり、任期は3年間。この秋、パリでの会合から委員長を務める。


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