[原子力産業新聞] 2006年7月20日 第2340号 <3面>

原子力の役割を明記 エネ安保など G8サミットが議長総括

G8サンクトペテルブルク・サミットは17日、議長総括を発表。原子力は地球温暖化やエネルギー安全保障に役立つとの見解を示した。

G8は、原子力発電は安全が確保される限り、世界のエネルギー安全保障に多大な貢献をすると議長総括に明記。温室効果ガスの排出量削減や気候変動への対策に、引き続き取り組むことを確認した。

またG8は、核不拡散を前提として、あらゆる国に原子力エネルギーへのアクセスを認めることを再確認し、@ロシアの提唱するウラン濃縮・使用済み燃料管理など核燃料サイクル分野での世界規模の共同事業体A米国の提唱する世界規模の燃料リース体制を柱とした「国際原子力エネルギー・パートナーシップ(GNEP)」B国際原子力機関(IAEA)の提唱する多国籍管理による燃料供給体制である「燃料バンク構想」――などに言及。原子力をめぐる新たな世界的枠組みの策定に向けて、引き続き協議を継続するとした。


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