[原子力産業新聞] 2006年7月20日 第2340号 <3面>

パリセード原発をエンタジーへ売却 米国

パリセード原子力発電所(=写真 PWR、83万kW)を所有するコンシューマーズ・エナジー社は12日、同発電所をエンタジー社へ3億8,000万ドルで売却することを決定した。エンタジー社は米国内11基の原子力発電所を所有(12基を運転)することになる。CMSエナジー社(コンシューマーズ・エナジー社の親会社)は昨年12月、同発電所の売却方針を発表していた。

パリセード発電所はコンバッション・エンジニアリング(CE)社製PWRで、2002〜2005年の平均設備利用率は89%。エンタジー社はCE社製PWRをすでに2基(アーカンソー・ニュークリア・ワン2号機とウォーターフォード3号機)所有・運転しており、運転管理ノウハウも十分に持っている。

米国では、スリーマイルアイランド1号機(1998年7月売却)を皮切りに、経済性が比較的劣るワンサイト・シングルユニットの原子力発電所を、複数のユニットを運転する電力会社へ売却する傾向が強まっており、これまでに合計16基が売却されている。CMSエナジー社によると、今回のパリセード発電所の売却も「スケール・メリットを勘案したため」だという。


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