[原子力産業新聞] 2006年7月27日 第2341号 <3面>

金融機関、融資に前向き オランダ 新規原子力発電建設で

オランダのゲール環境担当大臣は14日、同国の金融大手ABNアムロ銀行が新規原子力発電所建設へ融資する意思があることを明らかにした。これはゲール大臣がABNアムロ銀行のグロエニンク会長と会談した際に、言質を得たもの。

大臣はこれを受け「2016年までに新規原子力発電所を運開させる可能性が、現実的になった」との認識を示し、今夏以降、新規建設計画の大まかな概要を発表したい意向を明らかにした。

一方、ABNアムロ銀行は「まだ具体的な融資案件はない」としながらも、原子力案件への融資に関する内部指針を策定している段階であることを認めた。同行はこれまで原子力案件に融資したことはないが、スポークスマンによると、原子力に対する世論の好意的な変化が後押ししているという。

ゲール大臣は今年2月、新規に原子力発電所を建設する可能性を示唆し、候補サイトとして、@ボルセラ原子力発電所サイトAロッテルダム近郊の工業地帯トゥヴェーデ・マースフラクテBオランダ北部のデルフザイル――の3地点を示した。ただし、具体的な建設計画は白紙状態である。


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