[原子力産業新聞] 2006年7月27日 第2341号 <4面>

アロカが製品展示会を開催

医療機器、放射線測定器などを製造・販売するアロカ(本社・東京都三鷹市、吉川義博社長)は、昨年末の資本関係が大幅に変更になってから初めての製品展示会を20日から3日間、東京・六本木ヒルズで開催した。

新製品19、新技術25件を含む139の製品を展示した。

アロカは昨年、株式の過半数を所有し親会社だった日本無線が、保有する株式を日清紡に大幅に売却するなどの結果、今年3月末の資本金は64億6,500万円で、主な株主構成は日清紡が12.9%、投資会社クレディ・スイス・ファースト・ボストン・ヨーロッパが10.4%、日本無線が6.6%、新日本無線が5.9%などの順となっている。

製品展示会の開会に先立ってアロカは、新製品発表の記者会見を開き、ガンマ線の飛来方向を識別できる「全方向性ガンマ線検出器」の開発状況などを発表した。

原子力発電所などの原子力施設周辺にはモニタリングポストと呼ばれる放射線測定装置が複数台設置され、周辺環境中の放射線量を連続監視して、発電所からの放射線量が線量限度を下回っていることを確認している。通常、環境放射線量はほぼ一定値を示すが、測定器が非常に高感度なために、降水、RI投与患者やX線検診車の接近などにより、一時的に上昇することがある。

このように支持値上昇が発生した場合、その原因を早期に究明して原子力施設が原因ではないことを明らかにすることが求められる。

現在開発中の「全方向性ガンマ線検出器」が実用化すれば、世界で最初の放射線の飛来方向を検知できる測定器が実現することになり、原子力施設に起因する放射線と切り分けることができるようになる。

新装置の原理は、円筒の放射線検出器の中を縦に3等分し、3種類のシンチレータ(放射線が当たると、そのときだけ蛍光を発生する物質)を充填して、放射線の3領域の強さから飛来方向の角度の関数として、方向を特定するもの。

同テーマは、科学技術振興機構の平成16年度委託開発事業に選定され、現在、3年計画の2年目に当たる。


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