[原子力産業新聞] 2006年8月24日 第2344号 <2面>

原子力機構 「もんじゅ」試験対応 想定事故で事例集

日本原子力研究開発機構・敦賀本部は11日、「もんじゅ」のプラント確認試験、性能試験、本格運転などで想定される118件の事故・トラブルの内容とその対応方法をまとめた「『もんじゅ』の安全確保に向けて」を作成した。

この事例集は、海外のFBRで過去に発生した事故・トラブル事例約400件、国内軽水炉等の事例約400件、「常陽」の過去の事例約15件、「もんじゅ」の過去の事例約50件と予測事例約50件などをリストアップ。この中で、類似事例をまとめるとともに、「もんじゅ」の設備に該当しない事例を削除し作成した。

今回の118件は海外FBR54件、国内軽水炉23件、「常陽」5件、「もんじゅ」56件。国際尺度(INES)のレベル2の事例が3件、同1が19件、同0が96件となった。

過去のFBRのトラブルではナトリウムによる固着・閉塞やナトリウム系への異物混入、ナトリウム漏洩が48%を占めるという。機構では今後も国内外のトラブル事例を踏まえこれに随時追加する方針。


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