[原子力産業新聞] 2006年8月24日 第2344号 <4面>

三菱重工がスウェーデン電力から 制御棒駆動装置を受注 国際活動を積極展開

三菱重工業は21日、スウェーデンのリングハルス電力からリングハルス原子力発電所4号機(PWR、91.5万kW)向けの取替用原子炉制御棒駆動装置一式(=写真)を受注したと発表した。

同発電所は同国第二の工業都市であるヨーテボリの近くにあり、今回制御棒駆動装置を受注した4号機は1983年の営業運転開始。三菱重工は昨年、同3号機向けに同駆動装置を受注、これにより同国内で運転中のPWRプラント計3基のうち2基で同社製の駆動装置が使用される。納期は08年5月、製作は神戸造船所が担当する。

同社はリングハルス電力に対し、今回受注した制御棒駆動装置のほか、96年から05年にかけて2、3、4号機向けに取替用上部原子炉容器を計3基納入。今回の駆動装置も同容器に搭載されることになる。商談には欧米の有力企業が複数参加したが、こうした多くの実績が成約につながったとしている。

欧米では政府による原子力発電所の運転期間延長の認可により、上部原子炉容器や蒸気発生器などの主要機器の取替需要が旺盛で、同社では引き続き積極的な受注活動を展開する方針。


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