[原子力産業新聞] 2006年8月24日 第2344号 <4面>

東北電 配管減肉で再調査報告 保安院に提出

東北電力は21日、女川原子力発電所1、2、3号機で実施してきた配管減肉の追加点検結果と配管肉厚管理方法の見直しについて報告書を取りまとめ、原子力安全・保安院に報告した。

女川の配管減肉事象は、今年5月に2号機の高圧第2給水加熱機のベント配管の第1エルボ部で減肉による穴が発見されたことが発端。1、2、3号機で類似の箇所を点検したところ、1号機の原子炉隔離時冷却系配管一箇所と2号機のスチームコンバータ系配管一箇所に技術基準を下回る著しい減肉を確認。1号機の復水系配管一箇所にも技術基準を下回らないが著しい減肉を確認した。追加点検はこうした状況を踏まえ、点検範囲を拡大して進めていたもの。

1号機原子炉隔離時冷却系の事象では54箇所、2号機スチームコンバータ系の事象では合計160箇所などで追加点検したが、著しい減肉は確認されなかった。

同社では今回著しい減肉が確認された4箇所の配管を新品に交換、今後、恒久的な対策を検討する。併せてこれらの減肉事象を配管肉厚管理に反映させるなどの対策を実施する。4箇所の減肉は流れ加速型腐食やキャビテーションによる浸食・腐食が原因と推定した。


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