[原子力産業新聞] 2006年9月7日 第2346号 <3面>

米国で新規濃縮施設が着工 米LES社 08年に部分操業開始

ルイジアナ・エナジー・サービシーズ社(LES)は8月28日、ニューメキシコ州ユーニスで、新規濃縮施設であるナショナル・エンリッチメント・ファシリティー(NEF)の建設を開始した。

NEFは、ウレンコ社の遠心分離法ウラン濃縮技術を採用した米国初の商業規模の遠心分離施設。濃縮能力は3,000トンSWU/年で、総工費は15億ドル。原子力規制委員会(NRC)は今年6月、NEFに建設・運転一体認可(COL)を発給した。NEFは2008年に部分操業を開始、2013年にフル操業を開始する予定。

LES社は、ウレンコ社を筆頭に、英原子燃料会社、オランダUCN社、独E・on社、独RWE社が出資する合弁会社。

NEFが操業を開始すると、米国は低濃縮ウランの海外市場への依存を低減することが出来る。また現在米国内で唯一の濃縮事業者(ガス拡散法)であるUSEC社の寡占状態を打破し、競争原理を働かせることも期待されている。

一方、USEC社のパイクトン遠心法濃縮施設(濃縮能力:3,500トンSWU/年、総工費15億ドルは、2007年着工、2009年部分操業開始、2011年フル操業、とのスケジュールを掲げている。


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