[原子力産業新聞] 2006年9月28日 第2349号 <3面>

エジプト 米GNEPへ参加か 原子力発電導入に本腰

エジプトの与党国民民主党のG.ムバラク政務担当書記は19日、党大会で演説し、ムバラク政権が原子力発電導入の検討を開始したことを明らかにした。

同書記は「NPT加盟国であるエジプトは、原子力を平和に利用する権利を有する」との立場を表明した上で、「7〜8年内に原子力発電開発計画に着手する」との認識を示した。

一方エネルギー省のH.ユーネス大臣は21日、開発計画の概要を説明。今後10年内に15億ドルを投じて100万kW級の原子炉1基を完成させるとしている。

エジプトの原子力発電導入に関しては米国が内諾を与えているとされ、米国の提唱する国際原子力パートナーシップ(GNEP)への参加が現実的と目されている。

エジプト原子力庁は2基の研究炉を所有・運転しており、20年以上前からエルダバ原子力発電所建設計画を掲げている。国際原子力機関(IAEA)は昨年2月、「エジプトの原子力研究開発は核兵器開発およびウラン濃縮を目的としていない」と結論している。


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