[原子力産業新聞] 2006年10月12日 第2351号 <1面>

三井物産が露でウラン鉱山開発 国営テネックス社と調印

三井物産は5日、ロシア国営企業のテネックス(TENEX、正式名テクスナブエクスポート)との間で、ロシア連邦サハ共和国アルダン地区のウラン未開発鉱床「ユージナヤ」について、共同で事業化調査を行う契約に調印した。これにより三井物産は将来、同プロジェクトに参画する独占交渉権を得た。

「ユージナヤ」の予想ウラン埋蔵量は25万トン超と世界的にも最大級の鉱床。テネックスは単独で探査を進めてきたが、投資決定のための最終調査に伴い、三井物産と契約した。調査に必要な資金600万ドルは三井物産が負担、テネックスは技術調査や国内の各種許認可取得手続きを行う。

三井物産では、この調査により事業性が確認され、両者間で諸条件の合意が整った場合、テネックスから同鉱区の権益保有会社の株式の約25%を買取る権利を保有する。鉱山の総工費は2億4,500万ドルが見込まれ、09年から出荷開始、フル生産に入る15年頃にはウラン精鉱で年産1,000トンを目標とする。

合弁事業が実現した場合、三井物産はロシアでウラン権益を取得する初の外資企業になる。三井物産は同社の濃縮事業の日本向販売代理店として関係を構築してきた。


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