[原子力産業新聞] 2006年10月12日 第2351号 <3面>

あらゆる原子力サービスを提供

これに先立つ9月28日、ロシア連邦原子力庁のS.キリエンコ長官は記者会見を開き、ロシアの原子力産業複合体構想について説明。核燃料サイクルを完結させ、発電だけでなくあらゆる原子力サービスを提供する方針を明らかにした。

ウラン供給について長官は、ウラン鉱山の大規模な開発を実施する計画を示した。鉱山開発はロシア国内に限らずカザフスタン、ウズベキスタンと協力して実施する。

ロシアの提唱する国際核燃料サイクルセンターについて長官は、アンガルスク濃縮工場を同センターとして提供すると発表。アンガルスクの既存設備の濃縮能力(2,000トンSWU/年)を、3倍に拡大させる計画を掲げている。

懸案となっているクルスク5号機(RBMK1000、100万kW)について長官は、建設を継続すべきかどうかの判断が難航しているとした。

その一方で、クルスクU期の建設計画については楽観視。建設時期は未定としながらも、遅くとも既存のクルスク1〜4号機のリプレース期には間に合わせるとの考えを示した。


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