[原子力産業新聞] 2006年10月19日 第2352号 <2面>

原子力機構が保安院に もんじゅ改善策を提出

日本原子力研究開発機構はこのほど、高速増殖炉「もんじゅ」の安全性総点検等に係わる報告書を原子力安全・保安院に提出。昨年9月の改善工事着手を踏まえ、「設備改善」、「品質保証体系・活動の改善」で実施した項目について取りまとめたもの。同機構は、旧科学技術庁の安全性総点検チームによる指摘事項に対し、02年までに二度対応状況を報告しており、これが3回目となる。

今回報告では、ナトリウム漏洩対策に係わる本体改造工事に着手したことを踏まえて、信頼性向上を目的とした設備改善では、@プラント信頼性Aプラント機能B運転操作性C保守性――で、計18件をとりまとめた。安全性総点検の結果を受けて同機構が計画した58件の設備改善のうち、前回までに対応状況が報告された29件を除く、残る11件については、ナトリウム漏洩対策工事完了時期を目途に報告することとしている。

この他、安全性総点検に係わる事項以外で、原子力安全委員会の指摘する二次系ナトリウムの抜き取り所要時間測定実施については来年12月頃、経済産業省の審議会で議論されている長期停止プラントの設備健全性確認については運転再開までに、対応状況の結果報告を行う計画をそれぞれ示した。

軽水炉への要求事項に対する水平展開についても、アクシデントマネジメントの整備、配管肉厚管理で、反映すべき方策・対応計画について報告していく。


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