[原子力産業新聞] 2006年10月19日 第2352号 <4面>

伊方1高経年化技術評価 運開30年を前に

四国電力は9月28日、伊方発電所1号機の高経年化技術評価報告を原子力安全・保安院へ提出した。同機は同月末に、プラント運転開始後29年を迎えることから、法令に基づき運開30年を経過する前までに、経年変化に関する技術的評価結果を長期保全計画と併せて国に報告したもの。昨年に保安院が高経年化対策報告書を踏まえ、新ガイドライン等を策定してから、事業者による技術評価報告は、東京電力福島第一3号機、中部電力浜岡1号機、関西電力美浜3号機に続き、これが4機目となる。

今回、伊方1号機の高経年化技術報告では、現状の保全活動を継続していくことで、大部分の機器・構造物の健全性が確保されることが確認された。基礎ボルト、コンクリート構造物については、保全活動の一層の充実を図る観点から、点検等を追加すべき項目が抽出されたため、これらは長期保全計画にまとめられた。同社からの報告は、前3件同様に、その妥当性について国による審査が行われる運びとなる。


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