[原子力産業新聞] 2006年11月9日 第2355号 <4面>

三菱重工 防災支援ロボットを開発

三菱重工業は、人が近づけないテロ現場や災害現場を監視する新型の防災支援ロボット(=写真)を開発した。オプションで化学剤や放射線などの各種検知装置などを搭載することによって、幅広い用途で活用が可能だ。

原子力施設を対象とした作業・点検ロボットの開発で培ってきた技術をベースに開発したもので、大きさは幅50cm、長さ1m、高さ40cmとコンパクトで、狭い場所でも走行可能。アルミパイプ・フレーム構造の採用により本体重量も約55kgと軽量化が図られ、走行速度は3段階が選択でき、最高時速は平地で6km/hと機動性にも富む。

有線または無線のデジタル通信回線で操作し、動力源はリチウムイオン・バッテリー。1台の標準価格は2,000万円。

同社では2000年から原子力発電所などを対象とした防災支援ロボットの開発に取り組み、02年に遠隔監視用防災支援ロボットの初号機を開発し、企業や消防など、危機管理を担当する関係者の関心を集めてきた。


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