[原子力産業新聞] 2007年1月5日 第2361号 <1面>

北極海氷の消滅早まる 米国大気研究センターが予測

北極海の氷が2040年ごろには消滅する――米国立大気研究センターの研究がまとまり、米国地球物理学連合の学会誌「地球物理学研究レター」に掲載された。

研究チームは、大気や海洋の変化を精緻に模擬するモデルを作り、スーパー・コンピューターを駆使して分析したもの。

世界中でいまのような二酸化炭素の排出が増え続けた場合の影響を計算した結果だ。

夏季(9月)の海氷面積は、いまは徐々にしか減少していないが、24年ごろから600万平方kmあったものが、33年には200万平方kmに激減し、40年ごろまでにはカナダ北岸などごく一部を除き、ほぼ全域で消滅すると予測された。毎冬季にはある程度の氷は発生するが、厚さは約3.7mあったものが0.9m以下になり、元の厚さには戻らない。


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