[原子力産業新聞] 2007年1月18日 第2363号 <2面>

台湾・龍門、工事進捗率60% ABWR建設現場

第21回日台原子力安全セミナー原産協会代表団(団長=森本浩志・関西電力副社長)に同行し、12月4日、5日のセミナー後の6日に、台湾で建設中のABWR原子力発電所である第四発電所(龍門1号、2号機)の建設現場(=写真)を見学した。

雨模様のなか、団体バスで台北のホテルを出発し、高速道路で約1時間半、台北の東約40kmの台北県貢寮郷の龍門サイトに到着。建設所では、概況説明を聞いた後、建設現場を見学した。

現場は、運開3年前、工事進捗率が約60%と言われる状況としては、当日実施していた工事が少ない印象を受けた。また、現場に行って初めて分かったことだが、龍門プロジェクトは建設所(工事部門)と発電所(試運転部門)がまったく別組織になっている。

見学後、着任したばかりの林徳福・発電所長他との座談会で、各部門のインターフェース、信頼できる工程スケジュールの重要性などについて議論した。台湾側は、非常用炉心冷却装置(ECCS)の注入試験工程、試運転段階の系統内浄化作業の試運転工程などにも関心を示していた。

主契約者は米国GE社だがターンキー契約ではないため、台湾電力公司が計画全体を取りまとめている。1号機の原子炉圧力容器はバブコック日立、2号機は石川島播磨重工業が供給し、09年、10年にそれぞれ運開予定である。(原産協会・同行事務局員)


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