[原子力産業新聞] 2007年2月1日 第2365号 <3面>

ロシア、インドへ軽水炉供給 クダンクラム発電所 4基増設などで合意

インドを訪問したロシアのV.プーチン大統領は1月25日、インドのM.シン首相と会談し、インドのクダンクラム原子力発電所サイト(=写真)へ新たに4基を増設することなどを明記した、原子力協力に関する合意文書に署名した。4基の増設に加え、別サイトでも新規に原子力発電所を建設する可能性も盛り込まれている。

実際に建設計画が前進するには、細かな二国間協定に加え、インドが国際原子力機関(IAEA)と保障措置協定を締結することと、45か国からなる原子力供給国グループ(NSG)がガイドラインを改正し、インドを「輸出禁止対象の例外」として承認する必要がある。

ロシアは1988年にソ連(当時)とインドが交わした合意文書に基づき、2002年よりインドで、クダンクラム1、2号機(VVER1000×2基)を建設中。1号機は今年末、2号機は来年末に運開する予定だ。

なお大統領よりも一足先にインドを訪問したS.キリエンコ・ロシア原子力庁長官は1月22日、クダンクラム原子力発電所サイトを視察し、1号機への燃料供給は今年の4〜6月になるとの見通しを示した。すでにIAEAにも通告済みだという。

インドへの原子力輸出が禁止されたのは1998年だが、それ以前に建設が合意されていた両機に関しては、輸出禁止の対象となっていなかった。


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