[原子力産業新聞] 2007年3月8日 第2370号 <4面>

【わが国の原子力発電所運転速報】 2月利用率72.9%へ PWRは8割台 関電・美浜3が本格復帰

日本原子力産業協会の調べによると、国内原子力発電所全55基の2月期の平均設備利用率は72.9%と、前月の69.8%から3.1ポイント上向いて再び7割台に回復、総発電電力量は242億9,173万kWhと、対前年同月比5%の伸びを見せた。

炉型別の設備利用率は、BWRが67.6%で前月の65.0%から2.6ポイント、PWRが81.2%で同77.2%から4ポイント上昇し8割の大台に乗った。

この2月、設備利用率が100%を超えた発電炉は33基を数えており、全体の時間稼働率以上に利用率をアップさせている。最高は、前月に同じく関西電力高浜2号機で105.3%だった。1月より調整運転に入っていた同美浜3号機は2月7日、国の最終検査に合格、本格運転となった。同機が1か月間フル稼働するのは、事故停止前月の04年7月以来だ。

タービン羽根損傷で停止していた中部電力浜岡5号機は、圧力プレート取付の復旧作業が完了し、10日に発電を再開した。昨年7月から停止しタービン羽根損傷対策を講じていた北陸電力志賀2号機は2月1日、設備全般の総点検のため、第1回の定期検査を2か月前倒しして開始した。

日本原子力発電の敦賀2号機(=写真)は17日、運転開始から20年を迎えた。


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