[原子力産業新聞] 2007年3月15日 第2371号 <1面>

原子力関連3法改正へ 閣議決定 TRU併置処分対応など

政府は9日、特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律等の一部を改正する法律案を閣議決定した。近く国会で審議する。

今回法律改正されるのは、@特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律(最終処分法)A原子力発電における使用済み燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律(再処理等積立金法)B核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(原子炉等規制法)。

最終処分法では、NUMOによる最終処分の対象に現行法の対象である高レベル放射性廃棄物に加え、TRU廃棄物のうち地層処分が必要なもの及び英国から代替取得する高レベル放射性廃棄物を追加。これら廃棄物の最終処分に要する費用の拠出を発生原因者である日本原燃および日本原子力研究開発機構や電力会社に義務付ける。

再処理等積立金法では英国から代替取得する高レベル放射性廃棄物に対応し、積立金額を変更する規定を設ける。

同代替取得は、TRU廃棄物を放射線影響が等価な少量の高レベル放射性廃棄物に交換するもので、物量が約400分の1になるとともに、処分費用も1,250億円程度削減できる見通し。積立額がこの分、減額されることになる。

原子炉等規制法の改正は、高レベル放射性廃棄物などの埋設事業の安全規制を整備する。事業の許可制、埋設施設の設計及び工事の方法認可、使用前検査、保安措置義務、閉鎖措置(坑道の埋戻し)計画の認可、確認などの規制を導入。一定のプルトニウムなどを扱う廃棄物埋設事業者に核物質防護措置を義務付ける。


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