[原子力産業新聞] 2007年3月15日 第2371号 <1面>

甘利大臣 NUMO文献調査で 「現在慎重に検証中」

甘利明経産相は9日の閣議後の記者会見で、原子力発電環境整備機構(NUMO)から同省に出されている高知県東洋町での高レベル放射性廃棄物処分場調査候補地への文献調査実施に関する許可申請について、判断の時期を問われ、「この時点で、いつごろメドとはまだ判断しかねる状態だ」と答えた。

同相は「法律に基づいていまきちんと検証中だ。適切に判断したいと思っており、じっくりと検証し、法的な手続きが問題ないか、きちんとチェックしていきたい」とした。

重ねての質問に同相は、「(高レベル廃棄物処分場は)国にとっては欠くべからざる施設だ」とした上で、国会での野党からの質問でも必要性については理解しているというものがかなり多いと指摘、「現在の知見を総結集して、一番安全な方法で処理するというのがこの提案だ」と述べた。

併せて、「勇気をもって手を挙げていただいたわけで、議論もなしに文献調査についての結論が短兵急に出るよりは、きちんと冷静な議論をして、その上で結論が出る方がより前向きではないか」、との考えを明らかにした。


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