[原子力産業新聞] 2007年3月22日 第2372号 <3面>

スロバキア首相とイタリア電力公社 モホフチェ3、4の建設継続で合意 5年内の運開目指す

スロバキアのR.フィツォ首相とイタリア電力公社(ENEL)のF.コンティCEOは2月23日、スロバキアの首都ブラチスラバで会談し、モホフチェ3、4号機の建設継続で基本合意した。両機の建設継続についてスロバキア政府は、ENELがスロバキア電力の政府保有株のうち66%を買収する際、条件の1つに挙げていた。

ENELは年内にも両機の建設を再開し、5年内に運開させるという。建設コストは630億コルナと試算されている。スロバキア政府は、建設再開に関してENELを全面的に支援することを明らかにしており、必要な許認可の取得に協力することを表明した。ただし実際の建設再開には、欧州委員会の承認が必要となる。

またENELは2013年までに、両機の建設コストも合わせて計1,100億コルナをスロバキアに投資する考えを明らかにしており、既存のボフニチェ3、4号機(VVER440×2基、各出力44万kW)や2基の火力発電所の出力増強も計画している。

スロバキア国内へのエネルギー供給だけではなく、近隣諸国への電力輸出も視野に入れているようだ。


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