[原子力産業新聞] 2007年3月29日 第2373号 <3面>

ウクライナ ウクラトムプロム設立法を制定

ウクライナ政府は14日、国営の原子力産業複合体ウクラトムプロム社の設立法案を承認。初代総裁にエネルゴアトム社のA.デルカシュ総裁が就任した。

130億フリブナ(約26億ドル)を投じ、国営の原子力発電会社であるエネルゴアトム社と国内原子力関連組織・施設・研究機関を統合する計画で、国内原子力産業界の強化および核燃料サイクルの完結を目指している。

ウクライナは天然ウランが豊富であるにもかかわらず、製造工程のウラン濃縮と燃料加工をロシアに依存しており、核燃料はすべて露TVEL社から購入している。この依存度を低減することが、以前からウクライナの大きな目標となっていた。

2001年にはウクライナの国営原子力会社NAEK社が、カザトムプロム社(カザフスタン)、TVEL社とウクライナ国内の原子力発電所向けの燃料製造を行う合弁会社を設立したが、NAEK社がジルコニウム被覆管の製造、カザトムプロム社が燃料ペレットの製造を担当し、最終的な成型加工はTVEL社が行っている。


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