[原子力産業新聞] 2007年4月19日 第2376号 <2面>

第40回原産年次大会 服部副会長がステートメント 「一段の透明性に傾注を」

日本原子力産業協会は12日、第40回原産年次大会の閉会にあたり、服部拓也副会長が以下の大会ステートメントを発表した(=写真)。

@原子力は、国内外において、エネルギー・セキュリティの確保と地球温暖化対策上不可欠なエネルギー源としてその真価が認められ、再び興隆の時期を迎えようとしている。この流れをより確実にし、原子力が期待される役割を果すため、国内外の関係者は原子力の利用に関する透明性を高めるとともに、安全確保を最優先として、国際的な協調・連携を推進することが重要である。

Aわが国では、六ヶ所再処理施設の本格稼動に向けて、現在、試運転が順調に進められているところであるが、将来にわたり、確固とした国の政策のもと、燃料サイクル技術を確立し、核不拡散にも積極的に貢献する原子力平和利用の日本型モデルを追求し国内外に示していくことが期待される。さらに、各国において原子力発電利用の拡大がすすむ状況のなか、国際協調をはかり、燃料の安定供給をはかるべきである。

Bわが国の原子力開発は、多くの立地地域の理解と協力に支えられ拡大してきた。中でも青森ほど原子力研究開発利用の多様さを誇る拠点は世界でも他に例を見ないものであり、この地域が日本のみならず世界の原子力の発展にとって一層重要な役割を果していくことは明らかである。この意味で原子力産業と地域社会の人材や技術が融合し、長期的な視点に立って共に発展していくことが望まれる。

当協会は、次世代において一層豊かで平和な社会の実現に原子力が貢献できるよう、国際原子力機関(IAEA)をはじめ内外の関係者と認識を共有し、連携して取組んでいく所存である。


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